ぽれぽれな感じで。

~アフリカ(ルワンダ・キガリ)での一人暮らしを中心に~

キリマンジャロ登山準備編②

キリマンジャロ登山のために
麓の町モシに来て2日目。

ブログなどで事前情報を集めて
実際にツアー会社探し。

前回は登山準備の概要。
今回は準備の体験記を書きます。

afronabe.hatenablog.com

さてモシの町を歩いてると
ガイドやポーターなどが話しかけてくる。
服装が汚かったり
怪しげな感じのする人もいるので
注意が必要だが
彼らから情報収集しつつ
ツアー会社を回るのが吉。
ツアー会社の場所も知ってるし
そのツアー会社の評判も分かる。

最初はなんで彼らがツアー会社探しを
手伝ってくれるのか謎だったけど
彼らと話す中で仕組みが見えてきた。

✔ツアー会社と登山チームの関係

まずガイドやコック、ポーターたちは
基本的にフリーランス。
ツアー単位でツアー会社と
契約関係を結ぶ。
彼らはツアー会社Aのガイドとして
参加することもあれば
ツアー会社Bのガイドとして
参加することもある。

人間関係や契約条件などで
好き嫌いなどはあるにしろ
ガイドたちからすれば
お客がどのツアー会社を選ぼうが
自分たちが案内すれば
ガイドとしてツアー会社と
契約を結べる可能性が高い。
仕事にありつけるってわけだ。
ツアー会社としても客寄せを
しなくていいので人件費がかからない。

ツアー会社に避けられたら
ガイドたちは仕事がないし
ガイドたちに避けられたら
ツアー会社はツアーを運営できない。
持ちつ持たれつの関係でありながら
お互い利害関係があるので
この関係を利用しつつ
読み取りつつツアー会社を探すのが賢い。

さて目星もつけていたが
とりあえず何か所か回ってみることに。
町を歩き始めたが
話しかけてほしいときに限って
話しかけてこない笑
お昼の時間帯だったので
どうも皆さん休憩中のご様子。
バス停付近でガイドらしき人と遭遇。

✔1件目「Matata」

そのおっちゃんに連れられて
やってきたのがツアー会社「Matata」。
Matataはスワヒリ語で「問題」
という意味。
ライオンキングで有名なハクナマタタ
(訳は心配/問題ないさー)のマタタだ。
問題のあるツアー会社って・・・と
思いながら話を聞く。
下調べではマチャメルート6泊7日で
1100~1400USDだったが
交渉の結果1000ドルに落ち着く。
とても安い。対応も普通。

とりあえず保留して次のツアー会社へ。
するとファンキーなコック御一行に遭遇。
「Matata」の評判を聞くと芳しくない。
「Matata」はライセンスを持っておらず
文字通り問題のあるツアー会社だった。
ライセンスがないと当日登れなかったり
山のレスキュー担当が対応してくれない。
いくら安くても違法に登るわけには
いかないので「Matata」は対象外に。
ライセンスの有無は確認しましょう。

✔2件目「Kili Climbers」

2件目は日本人の9割以上が利用していると
思われる「キリクライマーズ」。
マチャメルート6泊7日、チップ込みで1100USD。
下調べ上の最安値。
日本人に慣れている感じが
逆に個人的には印象が悪かった。
どうせうちを利用するんだろ
みたいな雰囲気が充満していた。

3件目「Kili Heros」

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3件目は「キリヒーローズ」。
最初マチャメルート6泊7日
チップ含まず1500USDと言われたが
「キリクライマーズ」の値段を
持ち出して1100USDまで下げる。
値下げの渋り具合が逆に好印象だった。

✔ツアー料金の安さの裏側

その後、数件のツアー会社を回ったが
1100USDまで下げられたのは
「キリクライマーズ」と
「キリヒーローズ」の2社。
ただし「キリヒーローズ」は
チップ含まないので大体1200USD。

例のコック御一行に両社の評判を聞くと
「キリヒーローズ」押し。
「 キリクライマーズ」は給料が安く
たまに払われないことがあるらしい。

登山料やレスキュー費などはフィックスで
用具レンタル代、食費も差が出ない。
値段が安いということは
ツアー会社のマージンが少ないか
ガイドなどの給料が低いか。
どうも「キリクライマーズ」の価格安は
ガイドなどの給料削減から来ているみたい。
通常給料が安いツアー会社は
ガイドたちから嫌われて潰れそうだが
「キリクライマーズ」はなぜか
日本人の集客に大成功しているので
ツアーの受注件数が多くなり
安い給料でも仕事にありつくには
仕方なくなる。

山に一緒に登り頼りになるのは
ツアー会社ではなくガイドたち。
ガイドたちの給料が安いと
彼らのモチベーションはもちろん下がる。
モチベーションが下がれば
当然細かいサービスの質も下がる。

結局ぼくらの選択は「キリヒーローズ」。
100USDは惜しいが
対応の印象の良さと
ガイドたちのモチベーションを鑑みた。

✔気になる価格は?

ただチップ込みで1200USDは予算的に
きつかったので6泊7日から5泊6日に変更。
最終的にキリマンジャロに
かかった金額は1146USD。

内訳は以下の通り。
登山料:70USD×6日 =420USD
キャンプ料:50USD×5夜 =250USD
レスキュー料:日数に関わらず一律20USD
ポーター料:日数に関わらず一律10USD

以上は山サイド(政府)に払う金額700USD。

チップ代は一人あたり146USD。4人いたので584USD。
ポーター  :10人×6日×5USD =300USD
コック   : 1人×6日×8USD =48USD
ウェイター : 1人×6日×7USD =42USD
メインガイド: 1人×6日×20USD =120USD
サブガイド : 2人×6日×12USD =144USD
合計金額となんか合わないけど大体こんな感じ。

残りの280USDが用具レンタル代や食事代
ガイドなどの給料などなど。
山サイドに払うお金はカードで払えたが
その他は現金でした。
使えるカードはマスターかビザ。

比較できないが、ぼくたち的には
「キリヒーローズ」で問題はなかった。
サービスや気遣いは十分だったし
トラブルにも真摯に対応してくれた。
チップや給料にも満足だったみたいで
楽しく終わることができた。

価格的には「キリクライマーズ」一択だが
ガイドたちが買い叩かれているのを考えて
「キリヒーローズ」もありだと思う。
なんか「キリクライマーズ」の
余裕の感じもはなについたし
ぜひ今後参加される方は
「キリクライマーズ」の牙城を
崩しにかかってほしいなと。

案外ツアー会社探しは楽しかったです。

次回はキリマンジャロ登山編です。