ぽれぽれな感じで。

~アフリカ(ルワンダ・キガリ)での一人暮らしを中心に~

キリマンジャロ下山編

キリマンジャロ登山4日目。
3日目までの登山の様子はこちら。

afronabe.hatenablog.com

3800mで熱と頭痛、咳に吐き気で
ほとんど意識なし。
当然緊急下山することに。

朦朧としてガイドが何言ってるのか
分からないけどとりあえず歩くらしい。
もはやこれはヘリコプターの出番だろと
思ってたけど歩くということで絶望。

1歩たりとも歩けませんけど・・・。
きっとヘリコプターのあるところまで
少し歩くんだと思って歩き出す。
一人じゃ歩けないので
両肩を支えられながら。

歩くこと1時間。
ヘリまでどのくらいって聞くと
ヘリは乗らないらしい。
あるキャンプ場まで歩いて
そこから担架に乗って下山するらしい。
そのキャンプ場まであと少しらしいので
また歩き始める。

あまりに歩けないので
布を担架みたいにして運ばれる。
ただすぐに傾斜が激しいゾーンに突入。
また両肩を支えられ歩き始める。
身長差もあるので肩が外れそうになる。
健常でも手をついて下るような箇所を
担がれてよちよち歩きで進む。

歩くこと3時間。
2万回くらいもう限界だと思ったけど
歩くしかないので歩く。

高山病であれば
高度が低くなればなるほど
楽になるはずだが悪化する一方。
たぶんマラリアだねってなる。
うん、だよねってなる。
何を隠そう4年前にケニアで一度
マラリアに罹ったのでほぼ確信してた。

マラリアで体調崩れたところに
高山病が重なって
マラリアのポテンシャルが
最大限引き出されたと思われる。

そこから少し歩いて
例のキャンプ場に到着。

担架には車輪がついている。
嫌な予感がする。
担架にひもで縛りつけられると
嫌な予感は的中。
段差を降りるたびに、
衝撃で首が崩壊。
頭痛はマックス。
その状態で2時間半。

麓に着いたのは16時。
計7時間の下山でした。
この時点で登れない悔しさは微塵もない。
地獄の下山が終わったことで仏の気分。

日曜日で大きい病院は開いておらず
地元の病院へ。
診察では聴診器も当てないし
体温すら計らず検査に回される。

血液を採取し
Urineをケースに入れてくれということで
以前食中毒のときに便を調査されたので
足元を震わせながらなんとか便を採取。
すると大便ではなく、小便だと笑われる。
大便時に小便は完全に放出されているので
もう小便は出ない。
水をがぶ飲みして30分後くらいに
なんとか絞り出す。

検査の結果は白血球の数が増えて
体がなんらかと戦っているということ。

そんなの知ってるわーーーーーー。
検査する必要もないわーーーーーー。
おれの検便、検尿の努力返せーーーーー。
てかどう見てもマラリアだろ。
結局マラリアの薬と食中毒の薬を処方、
自前の風邪薬も飲めという。

はい、This is Africaということで宿へ。
マラリアに加えて
下山の衝撃で首、肩、胸の筋肉が崩壊。
1日半はベットから出られず。
一層殺してくれーってくらい辛かった。

2日後に無事山頂まで登った三人と合流。
みんなはアドレナリンが出まくってて
テンションぶち上げ。
ぼくは未だ体調悪いのに
チップを払わされるために
オフィスに連れていかれる。

チップを払ってキリマンジャロ登山終了。

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ぼくの感想はまず生きていて良かった笑
そして景色は壮大でみんなとわいわい
楽しかったけど登山は当分遠慮します。
日本に帰ったら海水浴に誘って下さい。

マラリアはその後2日くらい後を引いたが
今はもう完全回復。

キリマンジャロはたしかに
素人でも登れる山でしたが、
友人談も含め、登頂するには相当な思いを
することに間違いないです。
「そこに山があるから」で
山を登る人の気持ちが
まったく分からなくなりました笑