ぽれぽれな感じで。

~アフリカ(ルワンダ・キガリ)での一人暮らしを中心に~

ルワンダの国家事業「ウムガンダ」の裏の顔

先日は在ルワンダ日本国大使館から
以下のようなお知らせがメールで届きました。

日本で言う振り込め詐欺がルワンダ国内にも
進出してきているようですので、その手口を紹介しておきます。
皆様も身に覚えのない電話には十分ご注意下さい。

無作為に電話をかけ、繋がった場合
「あなたは懸賞で大当たりした。多額の賞金を受け取ることが出来る。
その権利取得のために少しの前金を送金して下さい。」等と申し向け、
電子送金により現金を騙し取る。犯人については大量のSIMカードを所持。

こっこれはぼくが危うく引っかかりそうになったキャンペーン事件。
ただ当たるのは賞金ではなく牛などです。皆さんご用心ください。
afronabe.hatenablog.com


さて本題ですが、皆さん「ウムガンダ」はご存知でしょうか。
知らないですよね。ご紹介します。

ウムガンダは毎月最終土曜日の午前中に行われるルワンダの国家事業。
ルワンダ全土で国民が地域ごとに清掃活動や植林、公共施設の修繕、
社会的弱者のために家を作ったりなど社会奉仕活動が行われます。

ウムガンダは「共通の目的のために協働する」という意味で、
ジェノサイドで断ち切られたコミュニティの再生も意味しています。

普段土曜日も仕事ですがこの日はお休み。
ほとんどのお店も閉まり、奉仕活動以外は基本的に外出禁止です。

この奉仕活動には家族から最低1人は参加しなくてはならず、
参加できないと罰金があるそうです。
奉仕活動後は地域のミーティングがあります。
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ウムガンダの概要はこんな感じ。
とても素晴らしい取り組みですよね。
昔からある文化ではなく2000年代になって導入された新しい取り組みで
ジェノサイドを前向きに乗り越えていこうとするルワンダの姿が浮かぶ。

日本でも地域の活動として神社や公園などを清掃した記憶が薄っすらと。
地域のおじさん、おばさんと繋がる機会でもあって
当時は面倒でしたが、コミュニティを形成する大事な活動だったなと。

しかーし、若い同僚たちにウムガンダについて聞くと裏の顔が見えた。
「ウムガンダの朝」とは「二日酔いの朝」だということ。
ウムガンダのある土曜日の朝は仕事は休み、外出もだめ。
つまり前日の金曜日の夜は夜遅くまでパーティーにうってつけ。
「ウムガンダ」に参加するのは年寄りばかりで若い人は行かない。
というか一回も行ったことがないと笑
えーーーーーーーーーーーーっ。一回もっすか笑
たしかにウムガンダの前夜は賑やか。

よくメディアの写真で見るウムガンダは人がたくさん。
それもそのはず。カガメ大統領が来てるから。
そりゃ大統領来てればほぼ全員で奉仕活動するわ。

ウムガンダは国民全員ではないものの
国としてコミュティでの社会奉仕活動を行うという意味で素晴らしい。
だけどメディアに出てくるウムガンダは美化され過ぎてるような気も。
まぁでも仲間で楽しくお酒を飲むこともコミュニティの絆を
深めることに役立ってるのかも笑
ぼくにとってウムガンダの朝はもっぱら洗濯と掃除です。
今月末は二日酔いの方向性で行こうと思います笑